旧東海道を歩く 蒲原

1994.5.2

 橋を越えると道は旧国1よりも一段高い山側になり、一時的には東名をも見下ろすようなところまで上っていく。ここら辺は岩淵という「間の宿」だった所らしい。とは言っても今は殆ど跡形なく、古くて立派な農家が多い田舎道である。途中にはこんもりとした築山のある一里塚もあった。絵になる塚なのだが何故か写真を撮ってない。悔しい。

 高台から下ってまた旧国1に出る。ここでお昼過ぎになったので昼食。新蒲原駅近くの食堂に入ってとんかつ定食(だったかな)を食べる。地元の人が集まるようなお店だったので私達は少し違和感あり。夜は飲み屋になるみたいなお店だった。

 昼食の後、蒲原宿を通り抜ける。旧宿場の東端には、水力発電所がある。富士川中流から引いた水が、山中を流れ、この付近で山の斜面のパイプを流れ落ち、その力を利用して発電を行っている。山肌に4〜5mの太さの巨大なパイプが3本取り付けられているが、旧街道の橋から見るその姿は迫力がある(でもこれも写真はない・・・。)。

 蒲原宿付近では旧国道1号線の一つ山側の道が旧東海道の道筋になっている。この裏側の道には、木造出桁造りの立派な町屋等も残っている。道筋の変化は、江戸時代の間に火災等によって度々宿場の位置が変わったりしたためらしい。

 その後再び旧国道1号線に出て、たらたらと西進する。通り過ぎる車もさほど多くないので、何となくのどかな感じである。蒲原駅を過ぎたあたりで東名をくぐる。高架下は薄暗い。これはどこでもそうなのであるが、やはりあまり気分の良いものではない。高速を走るトラックなどが橋桁の継ぎ目を踏み越えるときのドカンドカンという音が響く。それまでの会話も途切れてしまう。

2007.8.12
Before 富士川      Next 由比 正雪紺屋    
ページのトップへ戻る
inserted by FC2 system