旧東海道を歩く 浜松 天竜川〜浜松

2001.1.1

天竜川を越えると浜松市。道は西南に向きを変えて市の中心部へ向かう。

 川の近くでは、旧街道の所々に松並木が残されている。

 一方、市内の中心部は土地区画整理がなされてしまっていて、松並木どころか道の痕跡すら全くなくなっている。新しい街づくりにはその方が良いことになっている。しかし区画整理は、地震や空襲で殆ど灰燼に帰してしまうのと同等か、それ以上の破壊的な環境変化を与えているのではないかとさえ思われる。

 そんなわけなので、松並木の道筋は是非後世にまで残して欲しい。道路の拡幅、新設を計画する土木系の方々にも、歴史的文脈(コンテクスト)に十分目を向けて頂きたいと願う次第。

本田医院
所在地:浜松市中区相生町7-1
建設年:不詳(昭和初期?)
構造・階数:木2

 途中で大正か昭和初期の洋館とおぼしき内科医院を発見。今までにも街道沿いのいくつかの街で、医院や歯科の洋館を見かけた。やはり医者は昔から裕福であり、また洋風のハイカラな生活に目が開かれていたのだろう。診察室は水も使うし、板敷きで椅子にベッドを置くわけだから、自然に洋室になるのかも知れない。

濱松木戸郵便局
所在地:浜松市相生町16
建設年:1932(昭和7)頃
構造・階数:木2

 更に行くと、木戸町というところのそばで、濱松木戸郵便局の建物を見かける。しかし郵便局にありがちなポスターやアクリル看板がなく、使われていないようだった。コーナー部の円筒形の塔屋に「〒」の字が薄く白く書かれている、小さいが郵便局らしい街角の洒落た建物。

2007.8.12

2013年追記
 静岡県内の都市がGoogle Street Viewで見られるようになったので確認したところ、濱松木戸郵便局の建物は既に無く、同所は駐車場になっていた。

Before 見附 磐田市内〜豊田町      Next 浜松  アクトタワーより
ページのトップへ戻る
inserted by FC2 system