旧東海道を歩く 由比 街並み

1994.5.2

 由比川を渡るあたりまでが宿場町。出桁造りの町屋が並ぶ。中には木造で昔風の町屋として新築された家も見られる。町屋の多くは仕舞屋(しもたや)で商売はしておらず、住居としてのみ利用されている。また、アルミサッシが取り付けられ、屋根や玄関脇にエアコンの室外機が置かれていることも多い。


近代以降に建てられた銅板張りの出桁2階建て家屋

格子窓のある家屋

 代々続く家では昔ながらの土地割り、区割りを維持しているため、敷地は間口が狭く、奥行きが長い。京町屋のように、何棟もの建物が奥へ向かって連なって建っている。

 由比〜興津のあたりはサクラエビの水揚げで有名である。町中にはサクラエビを加工する業者の小さな工場が点在している。前に述べた町屋でも作業が行われていて、開け放たれた玄関の扉から中を覗くと、土間が遙か奥の方まで続いていて、そこでエビを洗ったり茹でたり、箱詰めしたり・・・。天窓や中庭があるらしく、屋内に光が射し込んでいて意外に中は明るい。水の流れる音やボイラーの音がザーッと響き、サクラエビの独特の香りが辺り一面に充満している。

2007.8.12
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