牧之原台地に上り、小夜の中山を経て台地を下ると日坂宿である。掛川市の東端にあるこの小さな集落は、国道から外れたところにあり、車も少なく静か。開発があまり進まなかったらしく、明治・大正期の町屋が多く残されている。最近、屋号を示す看板が、主だった家々の前に取り付けられて、これを見る楽しみもできてきた。こういう時、街道歩きは楽しい。
道は緩やかに蛇行して上り下りしながら西へ向かう。
川坂屋
最近国道1号の日坂バイパスが完成し、背後をコンクリートの高架橋が走る景観になった。静かな山あいを貫く近代的、オーバースケールな景観。
宿場の西はずれにあった神社の入口。
大きな木が道を覆うように立ち、静かな風景を創っている。その少し先には高札場もあり、往時を偲ばせる。
旧街道は車も少なく静か。住民の利便性のため路線バスは集落内のこの道を通っている。しかし田舎ゆえ、本数は極めて少ない。国道1号への合流点付近のバス停からバスに乗り掛川へ行き、島田〜日坂の街道歩きを終える。