東京山の手の地形と街並み 2023秋

早稲田大学エクステンションセンター 早稲田校 早稲田大学オープンカレッジ講座

2023年度 秋期 木曜日3限(13:10〜14:40)

【目標】 ・東京山の手の街の歴史と、地形、街並み景観の変遷を知る。
・現代に息づく特有の空間構造や街並みについて学ぶ。
・山の手の街の現在・未来についての理解を深める。
【講義内容】  東京山の手の都市空間の江戸から現代に至る変化を、街並み景観や都市構造に着目しながら見ていきます。建築や都市空間に生活様式が反映されているさまを、地図、写真、絵画等の資料を用いながらの講義と、3回の巡見(日本橋〜御茶ノ水、根津・千駄木、港区三田)を通して把握し、東京山の手の街並みの特色と魅力を理解します。また、江戸、明治から平成、そして現在に至る、山の手の都市景観の移り変わりを学び、その現状とその未来について考えます。
【講師】 松本泰生:早稲田大学元客員講師
回 月日 各回タイトル 各回概要
第1回
09/28
東京山の手の都市景観を観る 都市は私たちの生活全般に関わるもので、都市計画も同様に生活を左右するものです。都市景観はその一分野ですが、他の様々な分野とも関連する総合的なものとなっています。改めて、都市景観を観ることの意味について考えてみます。
第2回
10/05
東京都心部の地形 江戸の町は武蔵野台地の東端部に形成され、高台や坂の多い山の手と、平坦で水路の多い下町という二つの地域に大別することができます。江戸の町の構造をベースに展開している現在の東京都心部の地形の概要を見ていきます。
第3回
10/12
【巡見】
日本橋〜御茶ノ水を歩く
第2回の講義を踏まえて、日本橋から神田・御茶ノ水へ歩き、下町低地と武蔵野台地東端部の地形を体験し、それぞれに特有な街並み景観を見て行きます。巡見の詳細は第2回の講義時に公表します。
第4回
10/19
山の手と下町 「山の手」と「下町」という言葉は、もとは地形の違いに基づくエリアを指すものでした。地形的な位置づけとそこに暮らす人々に関連があったことから、山の手と下町は街並みや土地利用を指す言葉になり、現在に至っています。「山の手」「下町」のもともとの意味と、その後の変質、現在の状況を見て行きます。
第5回
10/26
東京の坂 山の手地域には名前が付いた坂が800ヶ所以上あります。これらの坂について、その分布と景観的な特色、体験・認識の在り方、その歴史的変遷についてお話しします。
第6回
11/02
【巡見】
根津・千駄木界隈を歩く
第4回、第5回の講義を踏まえて、根津・千駄木界隈の街を歩きます。藍染川が造った谷地沿いにできた根津の商業が中心の街並みと、本郷台地上に広がる千駄木界隈の住宅地を歩き、街と地形の関係を見て行きます。詳細は第5回の講義時に公表します。
第7回
11/09
港区南部の地形と街並み 港区内を流れる古川の右岸、港区南部の地形の特色を概観します。また、三田、高輪、白金台などの高台の御屋敷町と、田町、芝、芝浦などの古川や海沿いの低地に展開した商業地の街並み景観を見ていきます。
第8回
11/16
大名屋敷地の近代以降の変遷 江戸時代、山の手には大名の広大な屋敷が多く存在していました。明治維新後、それらはさまざまに用途転換が行われ、分割されたりもしながら現在に至っています。大名屋敷地の近代以降の変遷を辿り、現代におけるそれらの街並み景観への影響について見て行きます。
第9回
11/30
【巡見】
三田界隈を歩く
第7回、第8回の講義を踏まえて、港区の三田界隈を歩きます。かつての江戸の郊外に寺が集積した三田の寺町、高台の大名屋敷跡地に造られた慶應大学や大使館、古川沿いの低地に広がっていた町人地の現在の様子などを見ていきます。巡見の詳細は第8回の講義時に公表します。
第10回
12/07
大型再開発と街並み 平成期以降、東京都心では大型の再開発が数多く行われるようになりました。大型再開発による街並み景観への影響、功罪について考えて行きます。

・上記は予定です。都合により日程や講義内容を変更する場合があります。
・まちあるきは現地集合・現地解散です。集合場所等は事前の授業でお知らせします。 早稲田校との間の移動には時間が掛かりますので、登録の際は、前後に時間の余裕をおとり下さい。

早稲田大学エクステンションセンター Website


【講師プロフィール】

松本泰生:
1966年静岡県生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修了。博士(工学)。専攻は都市計画、景観デザイン、都市形成史など。主著に『東京の階段』(日本文芸社)、『凹凸を楽しむ 東京坂道図鑑』(洋泉社)、『新宿学』(共著・紀伊國屋書店)、『21世紀の日本のかたち「東京の斜面地と景観形成」』(共著・彰国社)など。


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・東京山の手の街並み風景
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