東京山の手の地形と街並み 2024春

早稲田大学エクステンションセンター 早稲田校 早稲田大学オープンカレッジ講座

2024年度 春期 木曜日3限(13:10〜14:40)

【目標】 ・東京山の手の街の歴史と、地形、街並み景観の変遷を知る。
・現代に息づく特有の空間構造や街並みについて学ぶ。
・山の手の街の現在・未来についての理解を深める。
【講義内容】  東京山の手の都市空間の江戸から現代に至る変化を、街並み景観や都市構造に着目しながら見ていきます。建築や都市空間に生活様式が反映されているさまを、地図、写真、絵画等の資料を用いながらの講義と、3回の巡見(北区内、新宿区大久保・戸山周辺、品川区五反田・港区高輪周辺)を通して把握し、東京山の手の街並みの特色と魅力を理解します。また、江戸から明治、大正、昭和、平成に至る、山の手の都市景観の移り変わりを学び、その現状とその未来について考えます。
【講師】 松本泰生:尚美学園大学元講師・早稲田大学元客員講師
回・月日 各回タイトル 各回概要
第1回
04/04
江戸・東京の地形と街並み景観 東京都心部は西側の山の手には武蔵野台地が広がり、東側の下町には東京低地が広がっています。台地を河川が浸食し、高台と丘が複雑な地形を成している武蔵野台地東端部と低地の境界部に江戸の町は形作られ、近代以降の東京もそれを継承しつつ拡大して来ました。東京の地形と、それにもとづく都市景観・街並みを、まちあるきなどを通して鑑賞することについてお話しします。
第2回
04/11
軍用地の景観 明治維新後、東京が首都になると軍備の近代化とともに多くの軍事施設が東京には造られました。独特な景観を見せていた軍事施設の当時の状況と、それらの戦後の変遷、一部施設の現況などについてお話します。
第3回
04/18
【巡見】北区内を歩く 第2回の講義を踏まえて、かつて軍用地が多数あった北区内(詳細な場所は未定)を歩きます。巡見の詳細は第2回の講義時に公表します。
第4回
04/25
早稲田・大久保・高田馬場界隈の地形と街並み 早稲田大学の各キャンパスが立地している、早稲田、大久保、高田馬場界隈の地形と街並みの特色、江戸期以来の土地利用の変遷を改めて見て行きます。
第5回
05/09
早稲田大学キャンパスと周辺の今昔 約140年前の1882(明治15)年に東京専門学校として創立した早稲田大学は、現在までの間に徐々にキャンパス空間を拡大させて来ました。早稲田大学の各キャンパスの変遷と、校舎の変遷、現在そして将来のキャンパスの方向性についてお話しします。
第6回
05/16
【巡見】大久保・戸山周辺を歩く 第4回、第5回の講義を踏まえて、早稲田大学の西早稲田キャンパス(旧大久保キャンパス)、戸山キャンパスと、大久保・戸山界隈を歩きます。詳細は第5回の講義時に公表します。
第7回
05/23
都心部山の手の山 ここまで見てきた軍用地や大学キャンパスは、東京ではしばしば丘の上の高台に立地しています。江戸期から昭和戦前期頃までは、これらの高台は「○○山」などと呼ばれてもいました。都心部山の手に多く存在したこれらの「山」について概観し、それらの現状、また昭和時代後期以降に登場した「ヒルズ」等についても考えます。
第8回
05/30
芝・白金台地の地形と街並み 目黒川の北東側に延びる芝・白金台地は、西南向きの高台で、代官山、青葉台、池田山、八ツ山など、「山」や「台」という名で呼ばれる場所の多い地域になっています。要人の邸宅などが多く立地した芝・白金台地の地形の特色と、そこに造られた街の様子を見ていきます。
第9回
06/06
【巡見】芝・白金台地南部を歩く 第7回、第8回の講義を踏まえて、芝・白金台地南部の「城南五山」と呼ばれる地域を歩きます。巡見の詳細は第8回の講義時に公表します。
第10回
06/13
東京山の手郊外の移り変わり ここまで見てきた軍用地やキャンパス用地、屋敷地の多くは、かつての江戸の市街とその外側の農村との境界部エリアに立地しました。かつての朱引・墨引、東京市(旧15区)の縁辺部の様相の近代以降の変遷を見て行きます。

・上記は予定です。都合により日程や講義内容を変更する場合があります。
・まちあるきは現地集合・現地解散です。集合場所等は事前の授業でお知らせします。 早稲田校との間の移動には時間が掛かりますので、登録の際は、前後に時間の余裕をおとり下さい。

早稲田大学エクステンションセンター Website


【講師プロフィール】

松本泰生:
1966年静岡県生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修了。博士(工学)。専攻は都市計画、景観デザイン、都市形成史など。主著に『東京の階段』(日本文芸社)、『凹凸を楽しむ 東京坂道図鑑』(洋泉社)、『新宿学』(共著・紀伊國屋書店)、『21世紀の日本のかたち「東京の斜面地と景観形成」』(共著・彰国社)など。


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・東京山の手の街並み風景
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江戸東京の風景学

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